COLUMN
2026.03.26 誘導標識

誘導標識と誘導灯の違いとは?

「誘導標識」と「誘導灯」——名前は似ていますが、消防法上はまったく別の設備です。ビルオーナーや店舗オーナーの方から「どちらを設置すればいいの?」「誘導灯を蓄光の標識に替えられるの?」といったご質問をよくいただきます。この記事では、両者の違いを基本から整理し、あなたの施設に合った選択肢をわかりやすく解説します。

誘導灯と誘導標識、何が違う?

誘導灯は電気を使って光る設備です。停電時にも内蔵バッテリーで一定時間点灯し続けるため、暗い場所や大規模施設での避難誘導に高い効果を発揮します。一方、定期的な電球・バッテリーの交換やメンテナンスが必要で、電気代もかかります。

誘導標識は、光を蓄えて暗所で発光する「蓄光式」が主流です。電源不要でメンテナンスコストがほぼゼロという大きなメリットがあります。ただし、蓄光に必要な照度が確保できる環境での設置が条件となります。

比較項目 誘導灯 蓄光式誘導標識
電源 電気(バッテリー内蔵) 不要(光を蓄えて発光)
ランニングコスト 電気代+定期交換費用 ゼロ
施工 電気工事が必要 貼るだけ(工事不要)
メンテナンス 定期点検・交換が必要 不要
設置条件 ほぼすべての防火対象物 現場照度・等級による
誘導灯の代替 S級・A級・C級認定品は可(条件あり)

誘導標識は「すべての防火対象物」に設置義務がある

誘導灯は規模や用途によって設置義務の有無が変わりますが、誘導標識はすべての防火対象物に設置義務があります。つまり、小さな店舗や事務所であっても、誘導標識の設置は省略できません

注意
消防法施行規則第28条の3に基づき、防火対象物の関係者は誘導標識を設置・維持する義務があります。

蓄光式誘導標識は誘導灯の「代わり」になるの?

平成11年・平成21年の消防法施行規則の改正により、一定の条件を満たす場合に限り、蓄光式誘導標識を誘導灯の代替として設置することが認められています。使用できるのはS級・A級・C級の消防認定品のみで、中輝度認定品は対象外です。また、地階・無窓階・11階以上の部分は代替不可で、所轄消防署への事前相談・確認が必要です。

ポイント
代替が可能な施設は、共同住宅・学校・図書館・工場・倉庫・オフィスビルなど幅広く、さらに小規模な店舗や飲食店なども一定の条件を満たせば対象になります。

小規模店舗・飲食店の場合の代替条件

  • 主に1階で、地上に直接通じる出入口がある居室であること
  • 居室の最も遠い箇所から避難口までの歩行距離が30m以下で、見通しが良いこと
  • 高輝度蓄光式誘導標識を設置すること

コンビニ・飲食店・ドラッグストア・診療所・事務所など、幅広い小規模店舗が対象となります。

現場照度で選ぶ等級の目安

蓄光式誘導標識には等級があり、設置場所の明るさ(照度)に応じて適切な等級を選ぶ必要があります。

等級 必要な現場照度 主な設置場所 誘導灯の代替
S級 50lx以上(LED照明対応) コンビニ・小規模店舗・大規模施設・高層ビル防火戸など
A級 100lx以上(LED照明対応) 薄暗い環境・ホテル・病院・大型施設など
C級 200lx以上 明るいオフィス・工場・マンションなど
中輝度 200lx以上推奨 自主防災設置・新築への追加貼り

照度が不明な現場や薄暗い環境では、どの条件でも対応できるS級認定品の選択が安心です。

まとめ

誘導灯と誘導標識は、目的は同じでも仕組みとコスト構造がまったく異なります。蓄光式誘導標識はランニングコストゼロ・メンテナンスフリーで、工場・マンション・オフィスはもちろん、条件を満たした小規模店舗や飲食店でも誘導灯の代わりに使用できます。まずは所轄の消防署に相談しながら、施設に合った最適な製品を選びましょう。

蓄光式誘導標識の消防認定品(S級・A級・C級)は、エルティーアイのステッカータイプが国内初の認定取得製品です。セブンイレブン・すき家・CoCo壱番屋など多数のチェーン店での導入実績があります。

製品ラインナップを見る
小規模店舗向け情報を見る

この記事をシェア

PRODUCTS